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【クリスタルガラス】
R2O−PbO−SiO2系のガラスで、アルカリとしてNa2O/K2Oが使用される。PbOが成分重量比で2
4%未満であるとセミクリスタルガラスといい、以上であればクリスタルガラスといえる。
特に30%以上になるとフルレッドクリスタルと称する。
PbO24%以上のクリスタルにおいては一般的にアルカリ源としてK2OがNa2Oより重量比で多く
用いられる。セミクリスタルではPbOの減少分をCaO、BaO,SiO2で置換する。またアルカリ源と
してNa2Oが多くなることも多い。
消色剤は酸化ニッケル(NiO)か酸化エルビウム(Er2O3)である。セレンはクリスタルガラス
ではアンバー色に着色するために消色剤として使うことはできない。脱泡剤はほとんどの場合
酸化アンチモン(Sb2O3)である。常に酸化条件で溶融して着色イオンを高原子価の無色イオ
ンにする化学的消色も行なわせる。
クリスタルガラスの特徴は比重の大きいこと、屈折率の大きいこと、光の分散が大きいこと、
たたいた時の金属音、硬度が小さいこと、原料の純度が高いことを含めてガラスが澄んでいる
こと、光沢があること等である。これらの特徴をより顕著にする加工がカットである。
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